孤高の天才肩こりマン~金脈発掘編~

天上不知唯我独損!(挨拶)

前回でリクガメの飼育方法を学んだ私は、ついに本格的な購入への道を歩み始めた。

 

やはりなんといっても皆が気になるのは、リクガメ一匹買うのにかかる費用であろう。

苦学生である私の貯金は今、約15000円。

必要な物を揃えると、ケージ、床材、バスキング(リクガメさんの体を暖める)ライト、紫外線ライト(バスキングライトと合わせて、太陽の役割を果たす)、ライトスタンド×2、シェルター、餌皿、温湿度計、そしてリクガメさん本体。

しめて約65000円である。

 

そう。

 

圧倒的にお金がたりないのである

 

私の灰色の脳細胞に不安がよぎる。

しかし、フランス留学時代「金集めの鬼」と呼ばれていた私の脳はすでに、「どうしよう」から、中枢神経の泉に沸いて出てくる無数の選択肢を拾い集める作業に没頭していたのである。

バイトをするか?一ヶ月程バイトすれば、楽々払える値段である。しかし、前述した通り私の肩こりはもはやリクガメさんにしか癒せないほど悪化していた。この状態でバイトなどすれば、毎日の日課である、街で似てる親子探しはおろか、リクガメさんへの毎日の餌やりにすら支障をきたしそうである。

 

もう諦めて15000円払って除霊師にお払いでもしてもらおうか……。

 

そう思ったその時ーーー私の脳に稲妻走る……。

 

それは悪魔の策。

思い付いた時の私の顔は、おそらくとても恐ろしい顔で笑っていただろう。例えるならゲゲゲの鬼太郎の白山坊である。

 

まずお父さんにお願いして月のおこづかいを二ヶ月分前借り。これで10000円の収入である。

そしてここからが凄い。

 

お母さんがお父さんにおねだりして獲得した「iPadを買う権利」を無理矢理剥奪。

 

まさに悪魔の所業。

 

これでいともたやすく約50000円を手に入れ、

 

私の貯金額はおよそ75000円。

十分戦える金額である。

 

役者は揃った。

あとはペットショップに乗り込むだけである。

 

 

次回クライマックス!ついにリクガメさん購入編スタート!!

 

また見てね!


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